散歩道<1448>
思潮21・世界史と日本史(4) (1)〜(5)続く
これは国民凝集力をつくるのに適合しているが、戦争や革命など論点が分かれる問題では関係国との間に摩擦を引き起こすことも多い。自国とその政治文化圏の歴史をもっぱら学ぶと、国民は政治家やジャーナリストの世論操作で欽定じみた歴史解釈に誘導される危険性を帯びてしまう。予定される日中・日韓の歴史共同研究では、世界史という広い環境に二国間の問題を位置づけながら「超えられなかった壁」を相対化する努力が双方に期待される。
○ ○ ところで、世界史の必修問題を解決するには、二段階で取組むべきではないか。先ず世界史の必修を当面維持する場合には、近現代を中心にした世界史Aという良質かつコンパクトな歴史科目を設けた意義をもう一度見直すことである。その上で中長期的には、学習指導要領で「日本の歴史を世界史的視野から考察」する日本史と。世界の歴史を日本の歴史と関連付けて理解する」とした世界史の精神を総合した「歴史」或は「新しい世界史」を作ることではないだろうか。
'06.12.11.朝日新聞東京大教授・山内昌之氏
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備考:私の経験談から言わせてもらうなら、議論する場合、歴史に造詣の浅い人は、深い人にまず勝つことはないでしょう。
<54>クリントン大統領と国文学者・*1橘曙覧・「楽しみは 朝起きいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時」という和歌を、1995年天皇陛下が始めてアメリカを訪問されたとき、クリントン大統領は以下のようにスピーチしています。そのメッセージは次のようなものです。
It is pleasure rising in the morning I go outside and find that a flower
has bloomed that was not there yesterday