散歩道<1416>
経済気象台(103)・強化した国際競争力と課題
毎年日米欧アジア機械(産業電子・自動車・機械)の国際競争力を、日本機械輸出組合が実施している。国際競争力とは収益であり、収益率×世界市場シェアで得ることが出来る。本年3月時点でのわが国機械産業の国際競争力は米国に次ぐ2位と順位は変らず、北米、日本、欧州とも競争力を強化し、アジアは頭打ちとなった。なお機械関連主要15種のうち、わが国が1位となったのは自動車、事務機械、工作機械の3業種。日本の競争力が強まったのは、製造段階において生産システムの効率化、労働生産性の向上に努めたこと、さらに、経営段階において経営効率を高めたことが原因である。しかし、米国の経営効率は極めて高く、わが国が製造段階で競争力を高めても、経営段階で米国との差を広げられているのが現状である。今回の分析で明らかになった課題と対応は次の通りである。第一は、国際競争力は世界シエアが大きく影響するので、成長著しいBRICs市場を開拓するとともに、劣っている海外での収益性を高めるために、現地ニーズを体化した製品・サービスの開発、ブランドなど販売戦略の高度化、グローバルサプライチェーンの効率化をはかること。第二は、経営段階での競争力を強化するため、経営効率の向上、収益性の高いビジネスモデル・製品戦略の構築、宣伝、販売戦略の高度化、効率的なサプライチェーンの構築を図ること。第三は、米欧に比べ劣っている研究開発費、対売上高研究開発比率を拡大するとともに世界のニーズを繁栄した研究開発や収益性を高める製品戦略や知財戦略によって研究開発投資効率を高めることが必要である。グローバル競争下においては、世界市場の飽くなき開拓、生産・経営効率の向上、収益性の高い研究開発と技術・製品戦略、知財戦略の追求は、尽きることのない永続的課題である。
'06.11.30.朝日新聞