散歩道<1347>
経済気象台(72)・インド出張
ようやく初めてインド出張が実現した。出張先は北部のニューデリーと中西部のムンバイ(ポンペイ)である。日本との時間差は3時間半、直行便は日本航空会社が週3便、ニューデリーまで飛ばしている。ニューデリーは首都で緑が多く、ムンバイは海に面した商業都市でオフイスビルが多い、さすがに人口10億人の国で、それぞれの都市で1400万〜1500万人の住民が住んでいるそうだ。昼や夜、街の中を車で走ると、どこにでも人がいる感じを受けた。また、貧富の差が激しく、車が信号で止まると、どこからともなく出てくるものごいを多く見かける。一般的にいって、男性は背が高く、既婚女性はふくよかな人が多い。印象としては体格もよく、人々の何かしらのパワ−を強く感じられた。インドは1947年にイギリス領から独立し、長期間閉鎖経済を保ってきたが、90年代になり、経済の自由化策を推進し、ITやバイオ産業が飛躍的に発展してきた。最近では中間層が着実に増え続け、人口の2割ぐらいから3割近くになってきたといわれる。しかし、就業の実情は現地で聞くと、決して容易ではなく、大学卒のうち一部の有名大学を卒業をした学生を除けば、すぐには一流企業や政府系企業に就職することは困難なようだ。企業に勤務する一般事務クラスの月給は、日本円にして3万〜6万円だそうで、日本に比べて相当安い。交通、オフイス、建物、生活インフラと、まだまだこれから改善していく必要がある。加えて貧困や地域格差などの問題解決も重要課題である。しかし、現在のインドを見る限り、これらを克服していくパワーを十分持っていると強く感じた。日本人と異なり、箸(はし)を使わず、手で食べるインド人。その違いを理解し合い、うまくやっていくことが、互いにとって大いに利益になるような気もした。
'06.4.8.朝日新聞
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