散歩道<1320>
私の視点・砂漠化防止(2)・故遠山正瑛教授の志を継ぐ (1)〜(2)続く
インフラや輸送・通信、人々の健康への経済コストは甚大だ。農作物や家畜の被害、住宅の破損、人命の損失など被害は計り知れない。砂塵発生の可能性を予測して監視するシステムを設置し、その影響を軽減させることが乾燥地域全体の国々の政府にとって緊急で優先的な仕事になっている。砂嵐砂塵に最も影響を受けているのは貧困農民だ。砂漠化を制御しなくては気候変動と生物多様性の危機が進むというシナリオを、国際社会が認識した92年のリオネジアネイロでの国際環境開発会議(地球サミット)を受けて、国連砂漠化対処条約(UNCCD)が94年に採択された。191カ国で批准されている。条約は、自然資源を濫用し過ぎて深刻な土地荒廃に苦しむ国々に、環境資源を元に戻す手助けをする中心的役割をになっている。
□ □ 砂漠化は、一部地域の関心事ではなく、むしろ地球規模の問題であり。広範囲な経済的社会的意味合いを持つ、国連総会は06年「砂漠と砂漠化に間する国際年(IYDD)」に指定した。国際年は、無類の自然としての砂漠を保護し、持続可能な開発に向けた地球規模の課題として砂漠化に立ち向かう、という二つの必要性を強調することが狙いである。遠山正瑛教授は、人類の生態環境を向上しようと晩年まで砂漠化と闘った。荒廃地を緑化し続けたその精神は、永遠に生き続けるだろう。私たちは彼を常に思い起こし、国際年への幅広い参加が、長期的で効果的な、力強い機運を生み出すことを期待している。
'06.8.28.朝日新聞・国連砂漠化対処条約事務局長・ハマ・アルバ・ディアロ
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