散歩道<1319>

               私の視点・砂漠化防止1)・故遠山正瑛教授の志を継ぐ             (1)〜(2)続く

 砂漠化は土地が荒廃し、肥沃(ひよく)な土壌と生物生産力を喪失することだ。それは人々から生計手段と自然資源を奪い、食料の安全保障を脅かす。貧困、共生的な移住、そして紛争へと至る悪循環が事態を悪化させる。100カ国以上、10億人以上の生活が、乾燥地の荒廃で脅威にさらされている。日本には砂漠はないが、アジアにはゴビ砂漠やタクラマカン砂漠、アラビア砂漠、カラクム砂漠がある。2年前に97歳でなくなった遠山正瑛(せいえい)・鳥取大名誉教授は、さばくを緑地に変える望みを抱き続けた人だ。「砂漠緑化には、中国で山を動かした老愚公のように働かなければならない。世々代々はたらき続けて初めて砂漠化は抑制できる」と語った。
□ □ アジアは広大で、世界の人口の半数以上の人々が暮らし、砂漠化でももっとも悪影響を受ける地域の一つだ。人口と食料安全保障の維持能力の間に、これほど微妙なバランスを要する地域はほかにない。また、過去1世紀の間にこれほどの社会的経済的激変を体験した地域も他にはない。砂漠化の影響は日本でもますます顕著となっている。中国大陸から飛散して深刻な被害をもたらしている黄砂はその一例だ。遠距離を超える砂塵
(さじん)は、深刻な土地荒廃の兆候である。

'06.8.28.朝日新聞・国連砂漠化対処条約事務局長・ハマ・アルバ・ディアロ

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備考:'05.12.9.朝日新聞に三菱重工と鳥取大学共同でサウジアラビア紅海沿岸で着手した砂漠緑化計画で、土の硬さや温度、含まれる養分の量などを調整し、砂漠で育つように改良し、根ずけで根の成長が3倍程度が早いことが解かったという朗報がある。