散歩道<1295>
              北極異変・人・動物にも影響じわじわ(1)・温暖化対策まったなし        (1)〜(3)続く

 対策はまったなしだ。 地球温暖化の影響が顕著に表れている北極域で今夏、グリーンランド、北欧、シベリア、アラスカと一回りし、異変の実態や予兆を見てきた。動物の営みや人々の暮らしにも影響が出始めているのを目のあたりにした。予測技術が大幅に進歩して、温暖化破避けられないことが解かってきた。温室効果ガスの排出を抑え温暖化で起きる減少に備える。対策はまったなしだ。

消えゆく氷影響各地で 
 「4月なのに北緯80度の海に、もう氷がなかった。ひと昔前と比べ、信じられない光景だった」オスロ大学動物学博物館のエイスティン・ビグ教授は今春、クジラの調査で行なったグリーンランド生みの様子について驚いた表情で語った。異変の予兆は北極域のそこら中にある。ノルウエイ沿岸に流れ込むメキシコ湾流は、この60年間で約0.7度上昇した。プランクトンの種類が変り、さまざまな魚の分布に影響し、それを食べる鳥類の生息域も北に上がっている。夏でもとけない北極海を覆う海氷が、これまで25年間の観測で最少になったという報告も出ている。ユネスコの世界遺産に登録されているグリーンランドのイルリサット氷河は、90年後半からの約10年で約15`も後退した。グリーンランド海を挟んで東側にあるスバールバル諸島でも、氷河は後退し続ける。シベリア、アラスカの永久凍土はとけ、跡地に大きな水沼ができていた。氷の減少は先住民の生活を脅かす。グリーンランドでは伝統の犬ぞりによる狩猟が厳しくなった。アラスカ西部の島シシュマレフでは氷が岸を離れる時期が早まって、並みの侵食で家が倒壊する被害も出ている。


'06.10.4.朝日新聞
 
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備考:散歩道<412>未来を語る・レスターブラウン氏は,地球温暖化の影響は1度上昇すれば穀物生産は1割減少する、その影響を受けるのは中国、米国、インドと指摘している。