散歩道<1218>

                   三者三論・中心市街地再生のカギは
                     
        消費者をご意見番に(3)
        (1)〜(3)続く

 ただ、今後を展望すると、地域の独自性を生かしたまちづくり戦略を立て、展開していくには、全体を統合、管理、推進する「総合プロデューサ−」が必要ではないか。従来は商業者らの役割だったが、激しい地域間競争の中では、プロが担うべきだろう。英国では「タウンマネージャ−」と呼ばれ、約300人が常勤で取り組んでいる。中心市街地のグランドデザインを描き、高齢者や後継者難などで廃業を希望する店を借り上げて、賃貸収入を確保する。一方で、やる気と能力がある若者には、新規出店を支援する仕組みを作る手腕が求められる。魅力的なテナントを郊外から導入するといった力量も必要だ。日本では常勤はまれだが、例えば、商店街が年収1千万円、3年契約で雇えば、責任の所在も明確になる。地域のNPOから、こんな人材が育つことを期待したい。プロが地域に住んで指導力を発揮し、消費者を取り込む先頭に立てば、にぎわいが復活する可能性も広がるだろう。

'06.8.18.朝日新聞・日本総研上席研究員・金子和夫氏

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