散歩道<1195>
面白い話(130)面白い話・大集合(499)・1900・ヘソクリ・玄人(くろうと)・素人(しろうと
かたえくぼ:信用失墜:瞬間です・・・・・・・・・・・・・・・・パロマ(こけし)
親の死に目に備えての準備「ヘソクリ」
1899 家長が一家の実権を握っていたころ、嫁や二、三男には金銭的自由もなく、唯一の拠りどころは、人知れずコツコツためた「ヘソクリ」だった。臍(へそ)のあたりに隠しておいたからヘソクリ、又は、女性がわずかの小遣いを得るために、日夜せっせと糸巻きを繰って麻布を織ったが、その糸巻を「綜麻(へそ)」といったので「綜麻繰り金」がヘソクリになったなど、ヘソクリには常に涙ぐましい話がつきまとう。さらには、機(はた)を織る際、毎日三本ずつ麻糸を貯めておき、親が死ぬと、この糸で経帷子(きょうかたびら)を織って死出の旅につかせたという話もある。これもヘソクリの一種だろうが、夫の顔を見れば稼ぎが少ないとボヤク女房族に、こんな殊勝な心がけが真似できるだろうか。樋口清之様
黒・白でわかった役者のランク「玄人(くろうと)・素人(しろうと)」
1900 お金を取って客に楽しませてもらっている高級クラブのホステス、お酌をするしか芸のない芸者など、現代ではこの世界でのプロ意識の希薄さははなはだしいが、その点、昔は厳しかったようだ。江戸時代、さかんに出版された役者評判記には、「吉」の字の数で役者の品定めがしてあり、その字が黒い役者は、白い役者より格が上だった。また、花街でも、お白粉(おしろい)を塗りたくって客に接するしか能のない遊女を、「白人(しろと)」と呼んで区別した。そんなこんなで、「玄(黒)人」「素(白)人」の語も生まれたというが、翻(ひるがえ)って現代、水商売以外の素人女性が、三食昼寝付きの永久就職に躍起になるのも、その芸のなさにおいて変わるところがない。樋口清之様