散歩道<1159>
小泉時代とこれから(5)・外交・安保 (1)〜(5)続く
・・・・ポスト小泉の外交課題で、何が最も重要ですか。
「まず中国だろう。中国は、日本の誘いかけに応じてくるグループがある。ただ、そういう人たちの立場を靖国問題で日本が弱めてきた。国立の追悼施設を作るのが一番良いと思うが、少なくともA級戦犯合祀を実現し、日中間の政策調整を始めないといけない。アジアの二つの経済大国間で政策協議が動かないのは異常な状態で、米国にも他の国にも望ましくない」。「同時にASEAN諸国との連携強化も必要。日本は債権国として、各国の経済に直接的な影響力をもっている。直接投資の規制緩和、日本の労働市場の開放などで主導権をとることで、ASEANを引き戻せる。ASEANは中国を恐れてもいる。ASEANとのパイプを利用し、中国を牽制する力に使うべきだ。
・・・・北朝鮮政策では。
「第一は非核化だ。長期的には北朝鮮だけでなく、中国の非核化も必要だ。すぐにできるわけではないが、70年代の米ソによる核の軍備管理レベルまでは持っていきたい。日本は被爆国という立場で非核化を主張し、外交の主導権を握ることが必要だ」
・・・・米国との同盟関係についてはどうでしょう。
「難しい。極東外での幅広い協力を約束し、たくさんカードを切りすぎた。どの国も軍隊を出したくないレバノンなどに、米国から自衛隊派遣を求められたら、どうするのだろう」
'06.8.19.朝日新聞・東京大学教授・藤原 帰一氏
関連記事:散歩道<783>平和の時代へ(1) ・理想主義を超えよう、<784>(2)、<785>(3)、