散歩道<1154>

                        経済・小泉時代とこれから(6)            (1)〜(6)続く 

・・・・対立軸や選択肢を示すことが重要だと。
 「小泉首相の政治スタイルが旨くいったということで、今後の政治がポピュリズムに堕落するのが心配だ」。「今は政治家が思想のパッケージセールを考える時代だ。米国でも社会、経済問題でリベラルな考えを持つ民主党のヒラリー・クリントン上院議員などが、保守層支持をえるために安全保障問題で右派的姿勢を示している。小泉首相は市場主義改革を掲げて保守的な世代・階層とぶつかった。靖国神社参拝にはバランスを保つ思惑もあると思う。経済自由主義とナョナリズムのパッケージだ」


・・・・危険だと

 「『中国は靖国問題で国内のナショナリズムをあおり、経済格差などの問題を隠蔽
(いんぺい)している』との批判もあるが、それは小泉首相にも当てはまる。偏狭なナショナリズムをあおるのは危険だ。平家物語を観れば解るように、元々日本の文化は他者への驕り(おごり)とは無縁だ」

・・・・政策決定の過程もかなり変わりました。

 「首相の指導力が発揮できる政策決定のプロセスが意識されてきた。しかし、状況が変われば元に戻る可能性もある。結局は、国民が大統領的な指導者や手法を求めるかどうかだ。実際、経済だけでなく、外交や安全保障問題でも大統領的な指導者を求める空気が強くなっている。次の自民党総裁を選ぶ時にもそれは反映されるはずだ。

'06.8.9.朝日新聞・慶応大学教授・竹森 俊平氏