散歩道<1152>

                        経済・小泉時代とこれから(4)            (1)〜(6)続く

・・・・グロバル化への対応が弱いのでは。
 
「格差を是正する所得再分配政策をどうするかは世界的な問題だ。どの国にも解決策はなく、思考停止状態だ。成長のパイを大きくすれば富は下の層にも及んで全体が引き上げられるというが、実証されているわけではない」。「むしろ、小泉政権は再分配政策と決別する方向に動いた。都市に人口が集中した結果、政党も都市住民の利害を反映する都市型再分配政策政治にならざるをえなくなっている。都市は従来の再分配政策再分配政策では所得をもっていかれる側だ。政府は財政赤字で余裕がないと、再分配を事実上放棄した」

・・・・戦後日本の価値も変わったのでしょうか。

 「いまや国内総生産の8割はセクターサービスで生産され、特に金融・情報など都市部で作るサービスが重要だ。他方、製造業はグローバルに展開され、次々アウトソースされる。政府は官主導でなく資本の論理や力を借りて経済の転換、調整する方向に変えたが、小泉首相でなくてもそうなっただろう。格差問題は『仕方がない』とあきらめれる可能性がある。人口が都市に集中するにあわせ、政治スタイルが都市型になる橋渡しをした時期と言える」


'06.8.9.朝日新聞・慶応大学教授・竹森 俊平氏