散歩道<1077>

                    中国企業、元高で転機に「薄利大量輸出」難しく(2)          (1)〜(2)続く                

 創業は98年。薄利多売の商法で工場は10倍の10万平方bに、従業員も10倍の3千人になった。これからは、従業員には品質管理と納期の徹底を求め、汎用の部品や素材は関連会社から仕入れる。小規模の子会社は売却し、価格決定にかかわれない相手先ブランドの生産も止める。きょう事長は「量で利益を求める時代は終わった。品質とサービスにこだわる。2年は改革の手を緩めない」と言い切った。

高付加価値品に活路

 人民元為替相場は14日、約1月ぶりに1j=8元を突破.。翌15日には中国人民銀行が毎朝決める基準値でも7元台をつけた。地元金融機関は「政府が7元台を容認する姿勢か」と浮き足だっている。中国は外貨の投資が加速した90年代半ばから「世界の工場」と言われ。安い労働コストと豊富な労働力を武器にのし上がった。白物家電の「ハイアール」など世界ブランドの企業も出てきた。が、輸出企業のほとんどは独自技術やブランド力がない薄利多売タイプ国営新華社通信によると、約8千ある中国の玩具メーカ−が世界ンお玩具の75%のセアを支えているがその9割は中小企業で独自の開発能力がなく、商品の7割は委託生産だという。産業構造を調整し、経済成長パターンを転換させることが差し迫った課題・・・・温家宝首相は3月「「政府活動報告」でこう述べた。人民銀も「輸出企業はまだリスク意識が薄く、人材の育成と国際競争力の向上が待たれる」と発破をかける。衣類や鉄鋼、テレビなどをタ大量に米国に輸出した結果、巨額の貿易黒字を抱える。貿易摩擦が起きて通過切り上げを迫られ、構造改革へ背中を押される、というのは日本がたどった道でもある。日本の中小企業のように研究開発に力を注いで、付加価値の高い製品を生みだせるか、中国企業は胸突き八丁に差し掛かっている。義烏市で装飾品を製造している新光装品の製品は東京の百貨店で数1千〜1万数1千円で売られている。周曉光事長は「多少値上げしても消費者が受け入れるものつくりを目指すしかない。元高で中国の輸出企業の3割は倒産するだろうが、残りの7割の底力で雇用と競争力は十分支えられる。


'06.6.19.朝日新聞

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