散歩道<1066>
ロハス遅すぎた「自由化」(2) (1)〜(2)続く
先手の商標登録・敬遠招く
宣伝文句を封印
同じ頃、広告会社の電通もロハスに目をつけていた。「富浴層を狙い撃ちにでき、企業イメージもアップできる。ロハスはバブル後、最大の広告キーワールドになると考えた」。Nソーシアルマーケチング部長は振り返る。ロハスは一般名詞であり、宣伝文句に使うだけなら商標権侵害にならないと考えた。05年11月両陣営の思惑は衝突した。「ロハスの種、入ってます シャープの家電」。横浜市内のヨドバシカメラに並んだシャープのポスタだ。電通の提案で作った。ところがポスタ−が使われたのはこの店だけ。この宣伝文句はその後、封印された。電通は「三井・ドド側が非公式に不愉快感を示したのが影響した」と明かす。この一件が広告業界に与えた影響は大きかった。大手企業の多くは、広告に「ロハス」を使うのを敬遠するようになった。ある住宅メーカの宣伝担当者は「ロハス」は魅力的だが、万一抗議を受けたら、法的に問題がなくても、企業イメージが損なわれる」と話す。企業が使わないと民間への露出は限られる。電通の担当者は「ロハス」への注目が高まってきた時期だけに、大きなビジネスチャンスを逃してしまったと」唇をかむ。かといって、三井・ドド側もウハウハというわけではない。「結果的に世間や多くの企業から反感を買ってしまった」と反省しきりだ。両者は5月、商標使用料を取るのをあきらめ、他者が使っても抗議しないと決めた。三井物産のAライフスタイル事業本部投資事業部第一室長は「マイナスイメージを増幅させるのは避けたいので、商標とは別のビジネスを模索する」と悔しさをにじませる。
「鮮度」いつまで
ようやく訪れた「ロハス自由化」。5月18日、コンサルティング会社イーエスクエアと電通などが都内で開いた「ロハスマーケティング研究会」には、三菱電気、三菱東京UFJ銀行、ハウス食品など33社が参加した。業者の壁を越えて、賞品の共同開発を進めるのが狙いだ。電通は「ロハスはもっと大きなうねりになる。CMや賞品開発の提案で利益をあげる環境がやっと整った」と意気込む。
「でも」。担当者が声を潜めた。「ロハスはもう鮮度が落ちてきた。使えるのは・・・・・今年いっぱいかもね」
備考:ロハスは、Lifestyles of Health and Sustainability の略です
関連記事:散歩道<470>.'05.3,25.広告特集から、私もこの時興味を持って取り上げたが、ブームのようなものは残念ながら感じなかった。
06.6.14.朝日新聞