散歩道<964>

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  それは必ずしも効果的な政策とは言えず、本来なら国内の再配分政策の在り方を根本的に見直すべきなのだろう。ただそれが一朝一夕にいかないから、輸入品に責任を転嫁するポピリズムに走る。
 第二の変化は中国の経済的台頭だ。数年前まで米国など先進国の経済専門家たちはこう見ていた。「知的所有権も守られないモノマネ経済の中国では技術革新は進まない。結局、先進国並みの所得水準にはたどりつかず、いずれ中所得国のワナにはまる」
 その兆しはなかなか見えない。国家資本主義のもとで資本、技術、情報を集中させた中国経済は予想以上に強い。アリババや華為
(ファーウエイの)技術など強大な企業も誕生している。プライバシーそっちのけで14億人のビッグデーターを集め、簡単に自動運転の実験都市まで造ってしまう。
 今のままだと2,020年代末にも国内総生産(GDP)の米中逆転がありうる。もし最大市場が米国から中国に移ると、多くの国が中国との経済関係を優先し、企業は対中取引に力を注ぐようになる。 
<検>外国、<検>政治

'18.10.16.朝日新聞・編集委員・原 真人氏