散歩道<7007>
社説・月着陸50年(6)・ 宇宙利用に新たなルールを
日本の役割は大きい
14年春、ウクライナ情勢を巡って欧米とロシアが厳しく対立した時のことだ。上空400キロにある国際宇宙ステーションには、ロシアの飛行士3人と米国の2人が滞在し、若田光一さんが船長を務めていた。
的川泰宣JAXA名誉教授は著書「3つアポロ」で、若田さんが「地上では対立しているが、宇宙では協力しているところを見せよう」と、良好な雰囲気づうりに心を砕いたエピソードを披露している。
席に紹介したGOPUOSは今年6月、持続可能な宇宙活動をめざして、デブリ監視や国際協力の促進を盛り込んだ新たな指針を、ロシア、中國も加わった全会一致で採択した。日本は提案国のひとつとして、9年がかりでこの交渉をまとめた。
探査機はやぶさの活躍が示すように、日本は最先端の技術をもちつつ、宇宙の軍事利用とは一線を画してきた。ルールづくりに向け、その力と立場を活かして議論を引っ張れば、価値の高い国際貢献となるだろう。<検>世界、<検>科学
'19.7.29朝日新聞
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