散歩道<6619>
インタビユー・特攻隊生んだ日本社会は(3)
共同体守る意識 同調圧力の強さに 忖度してしまう
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・・・特攻を生み出した日本社会の在り方は変わりましたか。
「日大アメフト部の選手が悪質なタックルをした問題の構造が、特攻の構造と余りに似ていて、怒りを通り越してあきれました。指導者側が自発的にやったと」いい、選手側は指示だと言う。だが選手は従わざるを得なかったわけで、僕らは同調圧力の強さの中で、つい忖度してしまう国民性なのです。
・・・・国民性ですか。
「日本の文化の憶測には村落共同体を守ろうとする意識があって、これを壊そうとするのは天災ぐらい。天災にはあらがってもしょうがないと、与えられたものを受け入れ、現状を維持することが一番重要なんだという文化が根づいているのだと思います」
・・・・共同体は悪でしょうか。
「勿論良い面もあって、東日本大震災で壊滅状態だった道路の大半が1週間で通れるようになったのは共同体が機能下冷です。復旧工事にかかわった人の中には、まだ肉親が見つかっていない人も、家が壊れたままの人も居ました。それでも復興の為なら、何をおいてもやる。絆をもとに動くことが、すべて悪い事とは言えません」
「しかし、いい結果をもたらさない場合も多いでしょう。ひとつの例が残業です。仕事をするために残業していたのが」いつの間にか、上司が残って居るから帰れないとか、定時で帰ると仕事をしていないように思われるとか、残業自体が目的になってしまっている。僕ら、忖度する国民はそれが変だと思いながらも、共同体を維持することが大事だと思い込みがちなので、指摘せずに続けてしまう」
<検>戦争、<検>政治、<検>若者
'18.8.23.朝日新聞・作家・演出家・鴻上尚史氏
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