散歩道<6113>
Re ライフ PROJECT・人生充実(1)
定年後は すてきな「終わった人」に
エリート銀行員の定年後とその妻を描いたベストセラー小説「終わった人」が来年6月に映画公開される。作家の内館牧子さん(69)に、作品に込めた思いや人生後半の生き方を語ってもらった。
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「定年って生前葬だな」。定年を迎える日にそうつぶやく63歳の主人公を演じるのは,舘ひろしさん。充実した第二の人生を目指してもがくけれど、うまくいかない役どころです。映画では、ネルシャツや安っぽいカーディガンを着て、「終わった人」の哀愁を十分出していました。
執筆を始めたのは65才。きっかけは同窓会です。60才を過ぎると急にそういう場が増える。そこで気づきました。高校や大学が一流だった人も、中学卒業後に就職した人も、着地は横一線なんだと。見てきた風景は異なるけれど、みな同じに終わっている。自分もまっただ中。「書くのは今だ」と思いたちました。
内館牧子さん '17.12.19.朝日新聞・ Re ライフ PROJECT 人生充実