散歩道<6111>
著者に 会いたい(2)…・・・遺言
実際には多くの人がその息苦しさに気付き、何とかバランスをとろうとしているのだという。
「団塊世代はしょっちゅう山に行くし、若い人だって森へ出かけて癒されるという。全部そうですよ。生きるために必要なんです。みんながそれを理解するだけで大きな違いを生むと思います」
犬や猫との比較やマグリットの絵など、奔(ほん)放に広げられていく論に引かれ一気に最後まで読んでしまった。養老さんが語って、編集者がまとめる「語りおろし」スタイルかと思ったが、書きおろしだそうだ。一から書いたものは四半世紀ぶりだとおう。初めて船旅で半月という時間がとれ、人間とは、生きるとは、これまで考えてきたことをまとめることが出来た。だから「遺言」なのだ。
「あとは死ぬまでウロウロですかね。昔から、最期は芭蕉が西行かだとおもったんです。野ざらしで終るのがいい」
とは言え、虫捕りと山歩きで鍛えられた肉体は、やはりまだまだ旅に病みそうにも見えなかった。<検>言葉、<検>文化、
'17.12.3. 朝日新聞 養老孟司氏