散歩道<5925>
経済気象台(836)・日銀の財務が悪化する時
会計監査院が決算検査報告の中で、日本銀行の財務に与えるマイナス金利政策の悪影響を資産している。だが、日銀の財務悪化は、マイナス金利を続ける場合だけではない。金融緩和を辞める時も。日銀は債務超過に陥る可能性が高い。
将来期待通りに物価が2%を越えてくれば、日銀は市場金利を大幅に引き上げることに成る。物価上昇の行き過ぎを防ぐ必要があるからだ。
今でさえ400超円を超える日銀の国債保有は、その時点でさらに膨らむ。金利が上がり、保有国債の時価が下がれば、巨額の含み損が生じる。
時間がたてば含み損は実際の損失となる。日銀は国債を満期まで持ち続ける一方、当座預金に対する金利水準を大幅に引き上げる事で、市場金利の上昇を促すからだ。その過程で多額の金利支払が生じ、資本の額を越えて来る。
中央銀行の債務超過は、理屈上は放置出来るが、日銀に対する信認の大幅な低下は避けられない。物価の上昇を止められなくなる恐れがある。やはり政府が資本を注入し、債務超過を解消するのが常識的だ。
実際、以前の日銀法には、損失に準備金をあてても足りない時は政府が補填するとの附則があった。
現在の日銀法には存在しないが、将来、国会は日銀への資本注入に同意するか。その際、政治的な介入を受ける事なく、日銀は独立性を保持できるか。現時点で何らか担保を得ておかなくて良いのだろうか。
しかし、日銀自身が出口戦略を語らないために、問題は覆い隠されたままだ。将来の見通しを早く明らかにすることが、国民に対する日銀の説明責任だろう。
<検>経済気象台
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