散歩道<5901>

                                経済気象台(827)・
経済政策と国民のしあわせ

 貿易不均衡など日米の経済問題は今後、2国家間の経済対話の中で協議することに成った。最初の会合はペンス米副大統領の来日に合わせ、4月中旬に行う運びという。
 思いおこせば、日米2国間協議は日本にとって苦戦の連続であった。1984年の日米円ドル委員会では、当時まだ未熟であった日本の資本、金融市場の自由化が求められた。89年からの日米構造協議では、貿易不均衡是正のために日本は10年で430超円もの公共事業を求められ、94年から始まる「年次改革要望書」では郵政民営化や様々な規制改革が米国から求められた。
 そしてこのたび、米国は年間689億㌦(7兆7千億)の対日貿易赤字を不服とし、国内均衡を目指して運営されるはずの金融政策までもが2国間協議の場に持ち込まれ、これは前代未聞である。今後は日銀が日本の事情だけでは政策判断ができなくなり、声の大きな米国の利益のために利用されかねなくなったことになる。
 ドル高を嫌うトランプ大統領は、自国の利上げでドル高円安になっても、日銀の長期金利ゼロ誘導が円安の一因として、その修正を求める可能性があるう。また1兆㌦のインフラ投資に向けて日本の公的年金が米国のインフラ債を買うとの経産省案がすっぱ抜かれたため、今度は日銀がこれを買うはめになるかも知れない。そうなると、日銀は日本国民ではなく、米国民の利益のために利用されることになる。そのつけは景気が悪化しても日銀が十分に金融緩和できないという形で、日本人が払うことになるのではないか。経済学や経済政策が国民目線を取り戻し、国民の幸せにつながることを切に願って、最後の筆をおく。 
'17.3.31.朝日新聞

<検>経済気象台、<検>政治、<検>世相、


                          
         31