散歩道<5874>

                                   経済気象台(820)・東京のホタル

 
東京都区部にゲンジボタルが自生する場所がある。今年もかなりの数のホタルが初夏の夜空を待っていた。ホタルは温度に敏感で、清水清流を好み明かりを嫌う。幼虫はえさのカワニナがいなと生息出来ない。大都会の一隅でホタルがみられるのは恵まれた環境のおかげだ
  この場所は東京都の緑地保全地区に指定され、開発の手が入らなかった為、多様な動植物が生育する。湧水が静かに流れる池があるなど、好条件がそろう。
 地域有志が「守る会」を結成し、保護観察を続けていることも大きい。昨今は湧水が少なくなっているため、雨水タンクや浸透升などの普及に努め、ホタルの季節には近隣の住民にホタルの飛ぶ側に成るべき電気を付けないよう依頼するなど努力も重ねている。会のリーダーは「水と緑を守り生態系を維持するのは、人間にとっても住みよい環境をつくることになる」と、自然を利用したグリーンインフラの構築も提唱する。
 堤防など人口的なグレーインフラに対し、自然の機能や仕組みを社会資本整備に活用するグリーンインフラ。地球規模で豪雨が頻発するようになり、減災や地域振興などの面からも注目される。
 成功例は欧米に多くみられる。向上跡地や排水路を公園緑地や河川に整備して賑わいをとり戻し、企業を呼び込んで雇用創出に役立てている例もある。ロンドン五輪大会の会場になった場所も、大規模な緑地計画を実施して、疲弊した地域を一変させた。
 我が国でも、2015年に策定された第2次国土形成計画でグリーンインフラを取り上げているが、具体策に欠ける。一部地域で湧水池、山林再生などが進んでいるが、住民を巻き込んだ取り組みが望まれる。
'17.7.15.朝日新聞    
<検>経済気象台、<検>環境、

備考:私が大阪でホタルを見たのは1990.6.大阪・都島区・太閤園である。                    

                                       31