散歩道<4756>
インタビユー・オピニオン、国債暴落に備えよ(6) (1)〜(6)続く
円高の今のうち 国は外貨資産蓄え 破綻の痛み緩和を
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・・・基金の設立そのものが国債暴落の引き金になりませんか。
「基金の設立だけを先に行うと『日本は財政再建を放棄した』と受け取られ、国債の売りを誘発しかねません。あくまで増税と社会保障費の削減などを進めると同時に行うべきです。
財政再建はあきらめず、万が一の破綻に備えて準備する、ということでなければなりません」
「財政破綻などあってはならないことですが、だからといって『想定すべきではない』『それに備える政策を考えるべきではない』ということにはなりません。原発事故は起きてはならないのだから、おきた場合の対応策は考えるべきではない、として過酷事故の対応を事前に十分想定しなかった原発政策と同じになってしまいます。備えは必要です」
・・・日本の経済全体の成長にとって役に立つのでしょうか。
「日本はアジアなどの新興国に投資してその需要を取り込んでいくことしか経済を拡大できません。企業が海外への投資をためらう最大の障害は為替リスクです。この基金を使えば、企業は基金に円でおカネを出せば良く、外貨に替えて投資するのは基金ですから、為替リスクは企業にはありません。対外投資への呼び水効果が期待できるのです」
「日本は昨年、31年ぶりに貿易収支が赤字になりました。今の財政赤字は、貿易黒字を稼ぎ出した国民が銀行を通じて国債を購入することで手当てされています。国債の買い手が海外になれば、国債はもっと不安定になるでしょう。貿易赤字になった以上は所得収支で稼ぐしかありません。対外投資からの利子や配当の収益で稼ぐわけです。英国のような『成熟した債権国』です。そのためには日本人がもっと海外企業などに投資することが必要です」
'12.2.2朝日新聞・一橋大経済研究所教授・*1小林 慶一郎さん
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