散歩道<4455>

                             社説・中国共産党(2)                (1)〜(2)続く
                            「世界最大」の度量示せ

 しかし、多数はそんな世界とは無縁だ。ささやかな豊かさを時に感じつつも、絶望的な不公平感を抑えることはできない。
 賃上げや土地収用をめぐり当局から弾圧を受けているのは、主人公であるべき農民や労働者だ。こんな矛盾をつくるために党があるわけではあるまい。
 農民らは党を打倒するつもりはなく、小さな権利の保障を願っているのだ。だが、今の事態を放置すれば体制を脅かすことにもなりかねない。
 社会のゆがみの原因は、政治体制の改革に本腰を入れてこなかったため、党をチェックする仕組みが弱いことだ。党員の犯罪はまず党機関が捜査し、司法にゆだねるかどうかを決める。第三者の目は届かない。
 やはり複数政党制が望ましいのだが、党がそこに踏み込むことは近い将来なかろう。ならば非党員を司法、警察、治安部門で大胆に起用してはどうか。党の権威が冒されるという反発が予想されるが、社会の安定を保つには必要だろう。世界最大の党の度量に期待したい。

'11.6.30.朝日新聞、

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