散歩道<4418>
私の視点・被災者支援
多様な専門家の協力必要(2) (1)〜(2)続く
夫と息子の一人を津波で亡くしたある女性は、認知症の実父の近隣への暴力に深く悩んで多量の安定剤に頼っていた。彼女の悩みは、精神科医が徹底して話を聞いて心の整理を促し、その傍らで弁護士が暴力の善後策を探った。その結果、女性は帰り際に「苦しみの一部をここに置いて帰れます」と話した。
福島第一原発の30`圏内に自宅を持つ人の健康、財産の問題には原子力物理学者、放射線医学者、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士が知恵を絞った。各地の市長、副市長、議会関係者からは、都市計画関係の学者とコンサルタント、原子力物理学者が主に相談を受けた。
阪神・淡路まちづくり支援機は阪神大震災を機会に6職種士業団体と学会が協力してできた。東日本大震災までに静岡、東京、神奈川、宮城で同種組織の結成がなされている。このようなワンパックの専門家活動が東日本大震災の各地に向けいま旺盛に求められるのではないか。当局はボランティアで被災地を回り、やがては公的資金を投入しての大規模なものに高めることが望ましい。被災者・被災地の状況は刻々と変わっている。各段階に合せたワンパックで被災者のニーズを専門的につかみ、自治体や政府の施策づくりに役立てる必要がある。私はこのシステムづくりを今後各方面に働きかけるつもりである。