散歩道<4383>
オピニオン・異議あり・電子書籍が出版文化を滅ぼす
値引きで室の高い作品や情報の流通機能が失われ、大量の発信のみ残る(3) (1)〜(4)続く
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・・・・価格が下がるのは業界にとって問題でも、ユーザーにとっては安く、大量の本や情報が入手できる。望ましいことではありませんか。
「私の予想では逆に、世の中全体が遠からず『タダより高いものはない』と思い知らされるでしょう。ネットの世界では調べ抜き、考え抜いたプロの発信する情報も、素人の情報もまったく同列です。ツイッターでは、有名人であるだけで、その人の発言を何百万人もの人が追いかけ、ほとんど検証もされていない情報がマスメディア並の影響力をもっています」
「出版を含むマスメディアは、信頼性が高く価値ある情報を選別し、世の中に流通させる役割りを担っていました。電子書籍では、出版社を通さず素人が自分で本を出せる。一方、電子書籍や電子新聞の価格が下がることで、出版社や新聞社のビジネスモデルは成立しなくなり、作家や編集者、記者の多くが失業するでしょう。質の高い作品や情報を作り、流通させるという社会の重要な機能は失われ、残るのは不特定多数の人々による、信頼性も質も保証されない大量の発信だけです」
'11.5.17.朝日新聞・業界低迷を憂える出版プロデューサー・山田順さん
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