散歩道<4381>
オピニオン・異議あり・電子書籍が出版文化を滅ぼす ・・・・・ 発想を変える
値引きで室の高い作品や情報の流通機能が失われ、大量の発信のみ残る(1) (1)〜(4)続く
米国で急速に普及する電子書籍。日本でも、出版業界などが「新たなビジネスチャンス」と力を入れる。だが、大手出版社で週刊誌や書籍の編集者として鳴らし、退社後は自ら電子書籍出版を手がける山田順さんは、「書籍や新聞の電子化で既成の出版文化やマスメディアは崩壊し、社会に流通する情報の質が大きく低下する」と警告する。
・・・・2010年は「電子書籍元年」とされ、各メーカーから専用端末も発売されました。ですが、日本では本格的な電子書籍の時代はまだ訪れていないように見えます。
「昨年の電子書籍ブームは完全な空騒ぎでした。新しい端末が発売されても、肝心の電子書籍の品そろえが少なかったからです。シャープの『GALAPAGOS(ガラパゴス)』でかえる本は2万6千冊、ソニーの『ソニーリーダー』では2万冊強。この程度では本を選ぶ楽しさを味わえない。米国のアマゾンが販売する『キャンドル』の品ぞろへは80万冊、グーグルの『グーグル・イーブックストア』は300万冊以上です」
・・・・電子書籍の数が増えれば、日本でも市場が拡大するのでしょうか。
「日本では、電子書籍の配信サービスを行う会社が乱立しており、本を電子化する際の価格(フォーマット)もバラバラ。規格を統一しようとしても利害関係者が多く、調整に時間がかかる。一方、米国のフォーマットはすでにEPUB(イーパブ)で統一されており、近く日本語に正式対応する新バージョンができます。日本陣営のもたつきを尻目に米国の3強、アマゾン、アップル、グーグルが遠からず日本市場に主導権を握りでしょう。
'11.5.17.朝日新聞・業界低迷を憂える出版プロヂューサー・山田順さん
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