散歩道<4229>

                           座談会・日本政治・知日派の嘆き(6)                           (1)〜(7)続く
                         まだ転換期、政界再編しかない
これからの安保
 

若宮 でも、残念ながら本土はどこも受け入れようとしない。「県外に」とは日本にも問いたかったのでしょ。
スミス
 そう、そのオプシヨンがあるのか。政府もはっきりしなかったから、沖縄も納得できなかった。
若宮 国外に、とは考えませんか。
スミス 
尖閣問題が起きる前は国外でもいいかと思っていたのですが、いまの時期に大きな部隊を日本から引くのは、あまり健全じゃない。
若宮
 尖閣諸島に日米安保条約が適用されることも今回確認されました。
スミス
 基地問題で大事なのは日米両政府が一緒に考えて決めることで、最悪なのは、日本から海兵隊はいらないと言われて出て行くことです。
グリーン 中国の大国化、北朝鮮の実情、米軍の運用の問題から現実的に考えれば、今のところ現行案以外にないと思う。日米安保再定義の前例を見ると、基地縮小と日本の貢献拡大がセット。日本が貢献へ意欲を見せないと、再定義には進まない。だから、集団的自衛権の禁止や武器輸出の三原則など、冷戦時代の古いものは、今日の環境に適当かどうか考えないと。
若宮
 にわかに同調はできませんが、新たな日本の針路模索の中で、改めて議論すべきでしょうね。
スミス
 それはともかく、日本の防衛予算の増加や能力の強化を、米国に言われてやる習慣が今まであった。日本国内で安全保障のニーズをもう少し自分で計るべきだと思う。
グリーン 11年前にアーミテージさんたちと「外圧の時代は終わった」と提言したけれど。
スミス 
でも、全然だめ。相変わらず「外圧おねがいします」と。
グリーン
 日本は自発的に国家戦略を考えた方がいい。今まで永田町の日米安保議論は単純過ぎた。米国と日本の距離、中国と日本の距離をどうするか。親米、反米、脱米といった話でしかない。自発的に国益に基づいて戦略を考えれば、米国の力をどう生かせるかが大事なのに。

'
11.3.8.朝日新聞・座談会・米戦略国際問題研究所日本部長・マイケル・グリーンさん・米外交問題評議会上級研究員・シーラ・スミスさん 本社コラムニスト・*1若宮啓文氏

関連記事:散歩道<検>政治、<検>社説、<検>
氏名・*1若宮啓文氏764.2751.3786.3949.4066.