散歩道<3828>

                          社説・外国人ケア人材(1)                        (1)〜(2)続く
                          受け入れる責任を果たせ

 難解な漢字や用語が出てくる国家試験が壁になり、外国人の看護師や介護福祉士の受入れにブレーキがかかっている。現状打開へ厚生労働省の検討会が試験などの見直し方針をまとめたが、なお不十分だ。
 看護師国家試験については今後、日本語の病名に英語を併記したり、難しい漢字にかなをふったりして、易しい表現に言い換えするという。
 だがそれで状況が大きく変わるとは思えない。日本語の習慣や試験対策への支援など、受入れのあり方を根本から見直す必要がある。 
 外国人看護師、介護福祉士の受入れは 経済連携協定(EPA)にもとづいて2年前から始まった。現在、インドネシア、フィリピンとの間で行われ、昨年度までに看護枠で370人、介護枠で510人が来日した。
 看護師を目指す人は3年、介護福祉士の場合は4年の滞在期間中に日本で資格を取れないと、帰国しなければならない。介護福祉士は3年の実務経験が受験に必要で、試験に挑戦できるのは1度だけだ。
 昨年初めて行われた看護師の国家試験では、全員が不合格だった。今年初めて3人合格したが、合格率は1%にすぎない。候補者たちには半年間の日本語研修はあるが、その後の日本語習得や受験勉強は、受け入れた病院や施設任せになっていることが、この数字の背景にある。
 
'10.8.25.朝日新聞

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