散歩道<3547>
経済気象台(565)・グローカライゼーション
近年、中国やインド、ベトナムなどの国々で新しい購買層が台頭してきており、エマージング市場として注目されている。
年収2.000〜2.500jといわれる、この購買層の特徴は年齢層が若いこと。伝統的価値観にとらわれることなく、ネットを使ってグローバルに情報をアクセスし、先進国と似た購買行動をとる傾向があるという。
例えばテレビはブラウン管ではなく薄型テレビを欲しがり、地元ブランドでなくソニーやパナソニック、サムスンなどグローバルブランドが人気という。
一方で課題もある。まず価格の問題。収入が増えるといっても、そのレベルはまだ低く、低価格の商品が求められている。
しかし、単に安物が売れるほど簡単な市場ではない。戦略商品で各社は、地元のライフスタイルを徹底して調査して不要な機能を省き、逆に必要な機能を追加するなどしている。
例えば、パナソニックがインドに投入するエアコンには風向きを変える機能やリモコンがないという。またこれからの国々では電力事情から、複数の電機製品を一度に使うとすぐにブレーカーが落ちるという。そのため、環境問題とは別の意味で省エネ性能も非常に重要なポイントになる。
これらの国々は現在、戦後の日本の高度経済成長期と似た状況であり、非常に魅力的な市場である。
そこで勝つためのキーワードは、グローバルなブランド力とローカル(地元)のニーズに応えるマーケティング力、そしてそれらの商品を低価格で提供することの出来る生産力である。まさにグローバリゼーションとローカリゼーションの両方(グローカライゼーション)が求められているのである。
'10.4.21.朝日新聞