散歩道<3409>

                     仕事人・新井 満「人の役割は『好きの』の隣に」・(3)               (1)〜(3) 続く

千の風はどこまで吹くのか 
  良い仕事の三つの条件。1、その仕事はすきか?、2、新しいジャンルの仕事か?、3、社会性はあるのか?、例え、どれほど条件や報酬がよくても、旨くいきません。長続きもしません。好きであることこれがすべての基本でしょう。しかもその仕事が未開拓のジャンルのものであったなら、私の胸の奥で眠っている挑戦者魂は、大いに刺激されるはずです。「よおし、やろうじゃないか!」と。
 問題は3番目の条件です。社会性とは、社会のため、自分以外の人々の為にも役立っているかという意味です。例えば「千の風になった」という歌があります。海外の原詩を和訳し作曲したあの歌は、自分の為に作ったのではなく、友人のために作った歌です。友人の夫人がガンで急死したその家族の悲しみは尋常ではありませんでした。それを少しでも癒すことが出来ればとそう思いながら作った歌です。
 しかし、そこに社会性があったのかもしれません、今では全国のママさんコーラス、中高年の合唱団でも、よく歌われています。さらにあの歌がきっかけになり、千の風サミット、千の風音楽祭、千の風になったあなたへ送る手紙コンテストといった様々な文化イベントも開かれるようになりました。印税などをプールして寄付活動を行う千の風・基金という社会貢献団体も誕生しました。千の風はどこまで吹くのだろう。この歌の社会的な広がりに、実は私自身が驚いているのす。
 どうせなら楽しそうに仕事をしよう。3条件を満たした仕事をしていると仕事が段々楽しくなります。するとそれまで遠くから様子を伺っていた人たちが一人一人とよって集まってきます。「自分も仲間に入れてよ」というわけです。楽しそうに仕事をするこれも仕事を成功させるコツです。


'10.2.14.〜'10.3.07. 朝日新聞・作家・作詞作曲家新井 満氏

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