散歩道<3376>
社説・G7の役割(2)・金融秩序立て直す要に (1)〜(2)続く
この素っ気無さはG7が直面している壁を示すものだ。議論は濃密かつ率直だったらしい。だが、欧州情勢では、ギリシャなどの財政問題はEUに処理を期待するしかなく、G7で結論めいたことを出すのは難しい。一方、中国問題は当事者がいない為、突っ込んだ議論は出来ない。
こうした壁は、G7の枠組みが続く限り今後も存在し続ける。そんな制約下で、G20時代にどのような役割を果たすことが出来るのか。
その答えがすぐに出るわけではない。だが、ひとつの有力な方向性は、危機を再発させない新しい国際金融の秩序作りに向けた貢献ではないか。
米国は、オバマ政権が打ち出した新金融規制案を詳細に説明した。銀行と証券の機能を分け、預金を扱う銀行には危険度の高い金融商品を取引させないことで、危機の再発を防ごうというものだ。これについて制度に差がある欧州と日本も理解を示した。
さらに、金融機関の救済に要した財政支出を金融機関自らに負担させるという点では各国が一致した。
G7は、G5時代から40年近く世界市場と向き合ってきた。為替安定や不均衡是正の協調にとどまらず、将来展望や問題解決の枠組みを提示し、先導役を担うことでG20体制の推進力となるよう求めたい。
'10.2.9. 朝日新聞
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