散歩道<3186>
けいざい一話・ 金融危機企業に責任感(2) (1)〜(3)続く
「国連グローバル・コンパクト」に7千団体
日本企業への参加促す
ところが、グローバル・コンパクトに参加する日本企業団体数はまだ95(10月5日現在)。
「日本人には「陰徳を積む」というか、こうした活動を宣伝材料にすべきでない、という感覚がある。ただ、それと裏腹に『情報開示』という意識も薄いのではないか」と有馬さんはみる。だからこそ、参加を通じて「受身といわれる日本企業体質を変えてほしい」と訴える。
有馬さんは富士ゼロックスの企画課長をしていた70年代後半、当時社長だった小林陽太郎氏から「企業品質」を考えろ、と宿題を出された。「社長は商品に品質があるように企業にも品質があるはずだ、という。それで、企業は、経済的な価値や」環境面などの社会的な価値、働き方などの人間的な価値を統合して進むべきだ、という自分なりに考えた」と振り返る。
だから、「10原則」*1もすっと理解できたという。企業ごとに経営理念が違うのは当然だが、「10原則は、幅広いステーク・ホールダに対する価値観として重要になる」とする。
グローバル・コンパクトは9月22日、ニューヨークの国連本部ビル内で、世界の経営者やNGOを集めた気候変動フオーラムを主催した。国連気候変動サミットで鳩山由紀夫首相が「90年比で25%」という20年までの日本の温室効果ガスの削減目標を表明した日のことだ。
フオーラムの昼食会には藩基文(パンギムン)・国連事務総長が登場、鳩山首相の演説を「野心的な目標だ」と絶賛。有馬さんもゴア元米副大統領*2から「首相はいいスピーチをされた」と語りかけられた。フオーラムは、世界の政治家らに12月の国際交渉での新たな温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都議定書)の合意を促した。
だが、日本の産業界には温暖化対策の「負担」を懸念する声も大きい。有馬さんは「25%の削減目標は先進国に必要とされる水準であり、排出量取引制度といった新しいメカニズムもできつつある。企業もその流れをビジネスチャンスと考えるべきだ」と語る。そして、こうも思う。「温暖化問題の解決に、人類の技術革新の力を信じたい。その力を使うのは、いよいよこれからですよ」
'09.10.12.朝日新聞
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