散歩道<3125>
シンポジューム 「いま『言語力』があぶない 読書は言葉を救えるか」(5) (1)〜(5)続く
パネル討論 豊かな表現活字の魅力 複雑なことを語る文化が衰退 言葉の力あれば、生きやすい 本との出合い支える体制を
秋田:たとえばV・L・バートンの『ちいさいおうち』。ページ数の少ないたった一冊の絵本ですが、環境や自然について、深く考えさせてくれます。そういう、長い目でみて人生に示唆を与えうる本を、先生や学校司書が子供に手渡す文化的環境を整えることが必要です。ネット書店のアマゾンには、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という欄がありますが、ああいう工夫を各図書館に取り入れたい。
北川:「どの本がその子に合っているか」と、個別に見極めて、本当の出会いをサポートできる体制をつくることが必要ですね。フインランドでも、適切な時期に、適切な内容の本を、専門化が選んで紹介する工夫をして、なんとか読んでもらおうと、社会全体で取り組んでいました。
平野:基調講演で北川さんが紹介した落書きの是非を問う設問は、いい問題だと思いました。そこから、9・11のテロのことまで考えられる。テロを支持する人もいたわけですから。僕たちは、一方的に良い、悪いが通じない時代に生きている。相手が何を考えているのか、まず理解しなければならない。その上での賛成、反対ですから。そのためにも、言葉の力を鍛えることは大事だと思います。
'09.9.4.朝日新聞 パネル討論 山根基世さん 北川達夫さん 平野啓一郎さん 秋田喜代美さん
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