散歩道<3115> 
                  
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自民党の出直し  自民党らしさは失うな   党の歴史振り返る機会
御厨 野党に転落した自民党はどうするべきか。自民党の最大の欠点は野党経験が乏しい点。「解党的出直し」といってみても、どこから出発すればよいのかわからない。
 健全野党という言葉はよく聞く。自民党は野党になっても理念や基本政策の方向は堅持してほしい。具体的には日米関係重視の外交や、経済成長や健全財政を求める内政だ。その上で民主党の政策を批判していくべきだ。当面はつらいと思うが、これは試練。たえれば次の受け皿となれる。妥協して自民党らしさを失うのだけは辞めてほしい。
御厨  自民党議員には党の歴史をもっと知ってほしい。「55年体制」のもと、自民党はさまざまな変遷をとげ、幅広い統治のエッセンスを有している。ところが、そういうところは一度も検討されていない。自民党の可能性をもう一度、整理すべきだ。野にある時は振り返る時期でもある。
 英国の政治の世界では、野党になることを「荒れ野ですごす日々」という。荒れ野の厳しさに耐えてこそ、芝生の世界に戻る力が培われる。ふてくされるのか、荒野からエネルギーをもらうかが、自民党に問われている。面白いことに、選挙結果が判明した直後から、自民党の政治家が自分の言葉で話すようになっている。自民党言葉、自民党トークから脱し、各人の思いがにじみ出る発言が目立つ。荒れ野への放逐が自分の言葉を取り戻す機会となるなら意味がある。
御厨 自民党で悩ましいのは新総裁の決め方だった。9月の終わりまでに決めればよいとの意見があった一方、首相指名に間に合わせるように選んだほうがいいという声も出ていた。自民党にとって初めての事態で、混乱状態だった。
石原  健全野党として首相指名に代表を出せない状況は避けなければいけない。本来なら新総裁で争うのがいいが、間にあわなければ麻生総裁で正々堂々と臨むべきだ。一番まずいのは総裁人事を巡ってごたごたすることだ。
'09.9.1.朝日新聞 座談会・東京大教授・御厨 貴氏、元内閣官房副長官・石原 信雄氏、同志社大教授・浜 矩子さん
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