散歩道<3097>

                              経済気象台(479)日本が変わるチャンス

 閉塞感の募る日本が変わるチャンス到来となるか。久々に政権交代の可能性があるが、民主党のマニフェストに対し、自民党は「ばらまき」「財源のあてがない無責任」と批判した。しかし支出面では年金改革、子育て支援など、多くの点で共通するものとなった。
 最大の争点が、その財源を国民から消費税増税という確かな形で確保する(自民党)のか、官僚がひそかに天下り用に資金を確保している特別会計にメスを入れ、そこから財源を確保する(民主党)のか、ということになった。
 一般会計が大赤字を抱える一方で、多くの国民には実態が開示されない特別会計には、巨額の使い残し、埋蔵金が積み上げられている。以前、塩川元財務相が「母屋(一般会計、国民)がお茶漬けなのに、離れ(特別会計、天下り官僚)はすき焼き」と発言したことがある。一般会計の4倍以上の規模をもつ特別会計は、その内容が国民にはほとんど開示されない。特に決算が開示されないので、最終的にどう使われたのか。国民は知る由もない。
 実際には関係省庁の管轄下で、知らないうちに巨大な埋蔵金が隠し持たれ、しかも毎年、使い残し、剰余金が発生、しばしばこれが天下り職員の遊興費や、独立行政法人やその関連企業による無駄な箱物建設に使われているという。未使用の埋蔵金が大量にあるほか、毎年一般会計からここに繰り入れられ、雇用保険料、ガソリン税、年金保険料などからも巨費が流入する。これを一般会計と一体化させ、一元管理することで、無駄が減り、財政の機能も復活する。政府与党はこの権益を守るために、民主党案を批判するが、今こそそこにメスを入れる必要がある。


'09.8.11.朝日新聞