散歩道<3056>
仕事力・一人前でありたい(3) 自分流に纏めた (3)〜(4)続く
荷が重いとは考えない、
3、テレビは、自分の未熟さをさらけ出してしまう、降板という時、そのことをはっきりと思い知らされ挫折を経験したのに、キャスターを辞めようとは思わなかった。このままだと悔いを残すことになるだろうと考えたからです。
1989年から93年まで激動の時代でした、私は番組のキャスターを担当していました。中国では天安門事件、東ヨーロッパではベルリンの壁も崩壊、その後、湾岸戦争、ソ連邦解体と続きます。刻々と入るニュースを見ながら専門家を招いて長時間討論することなど、今までに経験したことにない量と質の仕事に夢中に取り組んでいきました。私は荷が重いと考えるより、むしろ経験不足を克服できる絶好のチャンスと感じていました。今こそ鍛えられるという充実感があったのです。
「クローズドアップ現代」は世の中で起きている事柄の底流を伝えることを狙いとしている番組です。毎日一つのテーマを追い、背景を探り、掘り下げ、複雑化し見えにくくなっている現代に少しでも迫ることが出来ればとの思いで、週4日カメラの前に立ちます。
番組スタッフは時間をかけ取材し、VTRに製作したものを検討を重ねます。自分も時間の許す限り様々な資料を読むなどして準備をします。それらのVTRを初めて目にする情報には整理されていないとか、伝えたい事実がわかりにくいと感じる時もあります。
番組キャスターという私の仕事はできる限り視聴者の目線に立ち、その感覚を大事にすることが重要な役割です。最も大事にしなくてはならないメッセージは何なのか。それをどう伝えることがベストなのか。番組スタッフの熱い思いを受けとめ、自分が納得した内容を自分の言葉で話す努力を重ねていきます。
テレビはなんでも映し出すと、いつも感じています。それは私が発する言葉一つ、表情一つにも言えることで、だからこそ仕事には労を惜しまずと、いつも自分に言い聞かせています。