散歩道<2475>
経済気象台(363)・我慢比べ
日本自動車産業の08年度業績は減益が確実tなった。利益の半分以上を依存してきた米国の自動車市場が、昨年来のサブプライムローン*1問題の影響と今年に入って加速する燃料・原材料高騰で、停滞しているからだ。
米国の自動車販売*2は07年に前年比で3.5%減少し、1646万台となり、4年ぶりに1700万台を割り込んだ。08年上半期は前年同期比で10%減とさらに悪化し。08年通年では、10年ぶりに1600万台割り込む可能性すら出てきた。
市場停滞の影響は燃料性能の悪い大型車が中心の米国ビッグ3から顕在化した。ここまで史上が後退すると、販売が比較的安定していた日系メーカーの不振も目立ってきた。
このため、日系各社は現地工場の生産調整を開始。日本から米国向けに輸出される高級車や上級モデルの減産も始まり、日本自動車産業の減益は避けられない状況だ。
一方、米国に次ぐ高収益事業になったアジアは、08年1〜4月に自動車販売が過去最高を記録し、米国で収益が後退した分を一部補完してきた。だが、アジアに米国の悪化分をすべて補完できる実力はない。それどころか5月以降は、燃料や原材料高に食料価格の上昇が加わり、アジア各国の自動車市場が後退局面に入る可能性が高まっている。
米国のサブプライムローン問題の影響だけなら、2年間で米国経済は回復するといわれている。だが、世界的な物価高騰が一まで続くかについては先が読めない。需給の逼迫(ひっぱく)が続く限り高騰が続くとの見方は強い。
世界的な市場の回復を待ちつつ回復期の鍵を握る環境対応力を蓄えるという我慢比べが始まった。
'08.7.12.朝日新聞
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