散歩道<2408>
経済気象台(338)・地方が元気な国へ
都会が元気な未来よりも、地方*1が元気な未来を日本人は望んでいる。それでも、地方からは威勢のいい話は聞こえてこない。
さて、21世紀、日本の地方はどこに活路を見いだしていくべきなのか。他にはない価値を夫々の地方が柔軟に作っていくのは勿論のことだが、国民が求めても中々実現されないことを、比較的身軽な地方が国に代って実践するという視点も、地方にとってこれからの大きなヒントとなるだろう。
昨今、産婦人科医の不足から搬送先が見つからず、母子ともに命を失った悲しいニュースを耳にする。そんななか、たとえば、産婦人科のある病院が最も質も充実し、誰もが安心して出産できる「安心出産県」は、県外からも多くの妊婦世帯を呼び込むことが出来るだろう。それだけではない。妊婦や乳幼児が利用する食品、医療、サービスなどの企業も若い親子消費者を求めて集まる。そのためには、地方行政が医学部の学生に、将来は産婦人科に進み、何年間は県内で働くことを条件に奨学金を提供するなどの長期的な施策が必要だろう。
あるいは、自然環境の中で子供と親がゆっくり時間を過ごすことができ、しかも、子育て手当てが十分に支給され。その間の生活費も低金利で貸し出す制度のある「のびのび子育て県」にも、県外から移住を希望する若い親子は決して少なくはないだろう。子供を持つ家族を顧客に持つ企業と地方行政がタッグを組むなど、財源を作る形はいろいろと考えられる。
法律という障壁も次第に低くなっていく中で、国ができない政治を地方が率先して実践し、ブランド化してゆく。それは、実質的な地方分権の姿である。
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