散歩道<2362>
                              
                           経済気象台(329)・GONGO                  

 「仕組みの経済学」12

 「GONGO」という言葉をご存じだろうか?政府が運営するNGO(非政府組織)のことである。
 ワシントン・ポストの記事では、典型的な例としてNED(米国の基金)や朝鮮総連が挙げられている。一方は米国政府が資金供給し、世界の民主主義普及に貢献することを目的とし(正反対の見方もある)、もう一方は北朝鮮政府に上納を行う他、情宣活動や不正行為をしているとも指摘する。また日本人記者が射殺されたため一時メディアが連日報道し、その後沈黙してしまったミヤンマーでも、軍幹部の婦人たちで組織されている「ミヤンマー女性問題連盟」なる組織もGONGO だと指摘している。
 わが国でも、民主党の代表代行と道路建設大合唱の知事たちとの討論会の折、ハッピ姿で道路建設を訴える婦人連がめだったが、その後これらが道守とか道カフェと名乗るNPO(特定非営利活動法人)で、国交省から多額の資金供与を受けていることが明らかになった。
 この国のNPO法人は認証されただけで2万以上あるが、寄付文化が活発とはいえない以上に、寄付を敵視するような税制の下でほとんどは資金難で赤貧状況にある。役所の走狗
(そうく)となった、生き延びを図るNPOやNGOも多いが、国や地方自治体が設立し、補助金や委託費の名目で巨額の税金をつぎ込み、多数の天下り官僚を養う公益法人もあまたある。
 国内では共同体の喪失や家族制度の分解で社会的瓦助システムが劣化し、世界では貧困・人権や環境、民族対立などの問題が拡大してい中、必要性が飛躍的に高まる一方、無償で善意の文化が立ち上がらないのは残念なことである。

'08.4.10.朝日新聞

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