散歩道<2355>
美術展・源氏物語千年紀展
この絵は源氏物語、20.朝顔 雪の二条院、雪玉を作って遊ぶ童女たちをながめる源氏と紫の上。
庭で雪まろばしをする童女たち。
池に鴛鴦(おし)が鳴く、雪のかかった松と竹、冬の月。
藤壺宮や朝顔*1など、女君について語る源氏に、紫の上*1が
「氷閉ぢ石間の水は行きなやみ空すむ月のかげぞ流るる」と詠む。源氏は、
「かきつめて昔恋しき雪もよにあはれをそふる鴛鴦の浮き寝か」と詠む。 源氏物語千年紀展解説より
ウイークデーというのに実に多くの高齢者のグループの観客が多い、ツアーでこられた人も目立つ。数多くの屏風や、古文書がいろいろな分野から集められている、これだけの収集はかなりの年月と多くの人の協力によってこの会が開かれる運びになったのだろうと思う。
屏風に描かれた絵の一つ一つの説明は分かりやすく、企画者の気持ちがありがたい、手箱、鏡台、箪笥、茶碗など室町時代の貴重なものを見ることが出来た。特に今回、制作の年代を中心に見たが、屏風は室町・桃山、江戸時代、これを参考に描かれた絵は、江戸時代の中期・後期がほとんどであることも分った、絵画や特に写本が版本になって一挙に社会に広まる結果になったのであろう。絵画に比べ文章にしたものが数多く残されていることが分る。(誰かの展示会で、墨で書いたものは、相当長期に亘り残すことができるという説明を思い出した)。
興味あるのは:親王を産んだ彰子は、天皇を引き付けるため作者の紫式部に物語の続きを催促し、この続きに興味をもつ天皇と一緒に女房に読ませ聞いた(いかにも、今の時代でもありそうな女性の気持ちが伝わって楽しい)。
この物語が1千年伝えられた背景には、(14〜15世紀)源氏物語が上に立つものの学ぶべき古典となったこと、鎌倉〜室町時代和歌の規範、公家文化の規範となった文化がある。また、作家や歌人は自分の言葉で源氏物語を再生産し、学者は学問に基づいた源氏物語を伝えようとし、芸術家は源氏物語で感性を表現するとある。
これらの複製の絵を見て、あまり鮮やかな色は、美しすぎて、訴えるものは少ないように見えるから不思議だ。
備考:源氏物語千年紀展解説より。
散歩道<1022>で源氏物語絵巻展を鑑賞している。<2373>*1シャネルと源氏物語、<検索>美術展、<5052>面白い話・色について、