散歩道<2340>
グローバル化の正体(1)・@戦争・対立点そらすレトリック (1)〜(3)続く
しばらくこのグローバル化のテーマを続けたいと思います!
・・・・グローバル化で世界が一つになるなら、戦争や紛争はやみそうなものなのに、現実は逆です。
「戦争との関係でグローバル化を考える時に大切な視点は、グローバル化は世界に議会制民主主義を拡大していく課程であり、民主主義や人権規範の普遍性を各国が受け入れるプロセスだという見方だ。すると、中東やアフリカ、中国や北朝鮮など、民主主義や人権規範を受け入れていないとされる国の民主化を支援することが、グローバル化の進展にとって不可欠だという議論が出てくる」
・・・・イラク戦争は、アメリカによる民主化の押し付けだったのでしょうか。
「アメリカはイラク戦争を正当化するために、民主化のドミノという主張も打ち出しました。だがそもそも世界中に民主主義を広めるために、イラク戦争を興したわけではない。フセイン政権が倒れずに湾岸戦争が終わったことで生まれた不安定を解決するには、体制転覆しかないという発想から起こした戦争だ」
「民主化支援そのものが体制転覆になることは、まれだ。選挙監視団を送りこんだり、法律の整備を助けたりすることが人々の反発を招くとは限らない。戦争にしても、占領と戦後処置という大きなコストがかかる体制転覆の戦争は、そのコストの大きさのために、これまでは異例だった」
「しかしイラク戦争は大義名分こそ違うが、明らかに体制転覆の戦争だった。イラク戦争は、米国による世界の民主化強行の始まりという認識を広めたが、先例や模範にはならないだろう。例外的な戦争であり、その論理が戦争を将来を変えるとは思わない」
'08.4.21.朝日新聞・東大教授・藤原 帰一氏
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