散歩道<2231>
けいざいノート(4)・サブプライム診断 (1)〜(4)続く
流動性不足ですむのか 公的資金枠で安心感を
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この状況は、まさに日本が90年代に経験した不動産バブルの崩壊と同じ構図だ。問題を、流動性不足と見るか、支払い不能危機と見るか。この判断で、政策対応は大きく違ってくる。日本の経験から分るのは、はじめから単なる資金繰りの問題と思って時間稼ぎをしていると、市場に不安がますますひろがっえ、その結果、不動産価格は下がり続ける、ということだった。政策が後手に回ると、流動性危機が、深刻な支払い不能危機の泥沼に発展してしまうのだ。むしろ、住宅価格は下がり続ける最悪のケースに、一刻も早く備えるべきではないか。公的資金による資本注入のような最終的な保証を準備することである。そうした姿勢を政府や中央銀行が明確に示し、市場の不安を拭い去れれば、住宅価格は下げ止まり、支払い不能危機に陥ることも防げるだろう。そうなれば結果的に公的資金を使う事態にはならないはずだ。日本の財政金融当局は、我が国の失敗をもとに、アメリカに対してもっと積極的な政策対応をとるよう促すべきではないか。
'08.2.23.朝日新聞・経済産業研究所上席研究員・小林 慶一郎氏
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