散歩道<2074>

                       けいざいノート・ゲーデルの定理と金融(4)                      (1)〜(4)続く
                        サプライムの本質は  バブルが繰り返す必然

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サブプライムローンは、住宅価格が必ず上昇する、ということが前提になった貸し付けだった。住宅価格が上るから、金融会社は住宅の担保価値を過大に評価し、低所得者に過剰な貸し付けをした。借り手は借金で消費を増やし、その消費のための支払いは、誰かの所得となった。今度は所得が増えた人が住宅を購入しようとして、住宅価格が上昇した。住宅価格の上昇が住宅担保ローンを増やし、そのローンによる消費がまた住宅価格を押し上げる、という自己言及的循環がおきているわけだ。それが逆回転して破綻したのが、今回のサブプライムローン問題といえる。しかし、これは日本の土地バブル始め、世界中の不動産バブルで繰り返し起きてきた。ゲーデルの定理が金融の世界でも成り立つのだとすると、バブルの発生と崩壊は、どんな金融市場が発展してもなくなることはない、ということかもしれない。

'07.11.朝日新聞・経済産業研究所上席研究員・小林慶一郎氏