散歩道<1605>
時流自論・いま若い人たちへ(3) (1)〜(4)続く
こんな世の中で、若い人はつらいことが多いと思います。国連児童基金(UNICEF)が今年発表した報告書では、「私は孤独だ」「私は気まずく場違いな感じがする」と応える15歳層の比率は、日本ではそれぞれ30%と18%で、他国と比べて飛びぬけて多くなっています。憂鬱な話をしてごめんなさい。私が言いたいのは、こんな状況の中であなたたちが苦しんでいるとしての、それはあなたたちが悪いのではない、ということなのです。若い人たちがのびのびと呼吸できる環境を作り出すのが、私も含めた年長者の勤めなのに、それができていないということなのです。ただ知ってほしいのは、しなやかでじっくりした発想に基づいて、肩ひじ張らずに、NPOや労働組合を自分達でつくるなど、新しい社会や自分を作り出すための具体的な行動を取り始めている若い人たちがたくさん現れていることです。だから、あなたが今苦しくても、あきらめてしまわないでください。今いる場所に違和感がつよくても、その外には様々な人や場所があり、あなたが自然な笑顔を持てるかもしれません。そして今いる場所やこの国のおかしさを、あなた自身が変えてゆくこともできるのです。
'07.3.26.朝日新聞・東京大学助教授・本田 由紀さま
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