散歩道<1516>a

            思潮21・新しい世界秩序への英知(2)・グロバル化制御へ 国際システム構築を         (1)〜(4)続く 

 今日、世界中でコカコーラとマクドナルドだけでなく、米国系の金融関連企業、コンサルティング企業の看板を見るようになった。「地球は一つの星」と認識する視点はいつのまにか「地球を一つの金儲けの土俵とする」視点にとって変られつつある。世界中が経済成長思考を強め、21世紀に入っての世界は年平均4%前後の実質成長を続け、人類史上類のない高成長の同時化局面を続けている。昨今の一次産品市場の高騰をみていると「宇宙船地球号」は投機の賭博場と化した感さえある。そしてグロバリズムの震源地であり旗手であるはずの米国が9・11の衝撃に襲われて以降、歪(ゆが)んだ自国利害中心主義に回帰していることもあって、グロバリズムは制御の基軸を失い、混迷を深めている。極端なナショナリズムや宗教原理主義、さらにはその疾病とも言えるテロリズムが跋扈(ばっこ)するのも、グロバリズムが自立のシステムを見失っているからに他ならない。「イラクでの失敗」に象徴される米国の理念の敗北が、イランや北朝鮮など偏狭な自己主張をする存在に力を与えていることに気付かねばならない。
 
'07.1.15.朝日新聞・(財)日本総合研究所会長・寺島実郎氏


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備考:この回、パソコンがまったく機能停止し再起動までお迷惑をおかけしました。