散歩道<1387>
教育再生・学力の底上げをめざせ(1) (1)〜(2)続く
安倍首相直属の「教育再生会議」が発足した。首相が掲げる教育改革を具体的に練り上げる場である。委員長には各界から17人が起用された。経済界の人も学校の創設や運営の経験を持つ。教育委員会や小学校からも選ばれている。現場の実情を踏まえた論議を期待したい。初会合の挨拶で、首相は課題として「学力の向上」を挙げ、教員免許の更新制や学校評価が必要だと力をこめた。さらに規範意識や情操を身につけるための方法を論議するよう求めた。学力低下は様々な調査で明らかになっている。規範意識はモラルと言い換えてもいいだろう。その低下も多くの人がうなづくに違いない。学力と規範意識を高めるのは、今の教育の重要な課題である。だが、この二つは切り離して考えるのではなく、つながりにこそ目を向けなければならない。03年の国際的な学習到達度調査でも、学力の基本である読解力が3年前の調査に比べて落ち込んだ。読解力の高い層のレベルは変らなかったが、低い層は一段と下がっていた。しかも、低い層の割合が他の国に比べて大きい。学力低下の実態は、できる子とできない子の二極化というべきものだ。授業についていけない子供は、学ぶ意欲を失う。教室を捨てて非行に走り、投げやりになりがちだ。そうした子供にいくら規範意識をといても聞く耳をもつまい。
'06.10.19.朝日新聞
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