散歩道<1381>
経済気象台(93)・伸び悩む国際競争力
年1回、電子・機械・自動車関連の世界企業300社の連結財務表にもとづき、日米欧アジア地域に本社を置く地域企業群の国際競争力を測定している。昨年3月末時点の、日本企業の国際競争力は、米国に次ぎ第2位で、欧州アジアを引き離し、競争力を回復を裏づけた。今年3月末時点の測定では、競争力は前年横ばいで2位と変らず、やや低下した米国との差は縮まり、、停滞したアジアとの差は現状維持であったが、欧州には急迫されていることが分かった。業種的には、自動車、事務機械、半導体製造装置、工作機械は1位でぁったが、昨年より1業種減少した。われわれは、国際競争力は利益率×世界市場シェアで量ることが出来ると考えている。今回、日本の国際競争力が伸び悩んだ原因は@日本の世界市場シェアがやや減少したこと(売上高は伸びたが、アジアはそれを上回ったため)A製造段階での生産性の向上はあったものの、材料費、経費の上昇においつけず総利益率をやや下げたことB海外収益の拡大、販売管理費の削減で営業利益率は高めたが、欧米はそれ以上の経営の効率化を行なったことによる。今後、日本が国際競争力を更に高めるには@魅力的な製品を継続的に開発し、世界の成長市場をアジア企業以上の積極性をもって開拓することA製品・部品の高付加価値化、サービス化など、価格低下を招かないビジネスモデルを構築することB世界最適地生産と・流通・販売システムの効率化、製造原価・販売管理費の提言によって、米欧アジア企業を上回る収益性を確保することが必要である。今回日本企業の対売上高減価償却費比率が他地域企業に比べて最も低い水準にあることが判明し、まだ成長のための投資が不十分であることが明らかになった。また、研究開発費比率が欧米より低下していることが将来への懸念材料である。
'05.11.8.朝日新聞