散歩道<1375>
経済気象台(88)・自動車は兵器ではない
今年は戦後60年、しかい、今尚、世界では紛争や武力衝突、テロによる流血が耐えない。今日、無差別テロに使われるのは兵器ではなく、自動車である。英語でこれを「CarBomb」(自動車爆弾)という。日常の足として、どこにでも走っている乗用車やトラック、バスなら、誰に怪しまれることなく、爆弾を目的地まで運び、爆破させることが可能だ。生活に溶け込み、便利な足として、誰からも親しまれていることを利用した卑劣な行為と言える。平時には市民生活を便利にする自動車も、平和をないがしろにするテロリストにとっては「兵器」としてうつる。それは、自動車だけではない。広島と長崎に原爆を投下したのは軍用機のB29だが、4年前の9月11日、世界は、一般旅客機すら爆弾に代ることを思い知らされたばかりだ。世界では今、乗用車だけで1年間に6400万台が生産されている。膨大なコストと労力をかけて開発された自動車が、戦争やテロで、血塗られた大量殺害の道具として利用されるのを見るのは悲しく、腹立たしい。先の大戦では、世界の多くの自動車工場が、軍用車両などの工場として使わされた歴史はある。安全性や快適性を高めるため、最近の自動車に使われるカーナビゲーションシステム、レーダー衝突前安全システム、夜間暗視システムなどについても、軍事技術の発展が貢献しているという面は否めない。それでも、だ。家族揃っての旅行、恋人とのドライブ・・・・・。開発、生産、販売と、世界で自動車産業に携わる多くの人が1台に込める思いは、いかに楽しい時間と移動空間を与えられるかと言うことに尽きる。そんな自動車が戦争やテロに利用された場合のことを想像してみることが、平和の尊さを再認識する第一歩となる。戦後60年の筋目に、その思いを新たにしている。
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