散歩道<1226>

                思想の言葉で読む21世紀論・全体知・紋切り型欲する情報社会(1)      (1)〜(3)続く     ・・・・・発想を変える

 不思議な言葉が情報社会の仲に繁殖している。最初は専門家の用語として狭い世界で使われ始める。しかし一度メディアに登場すると、意味はあいまいなまま広がり、時代を語るキーワードとしてもてはやされる。「バズワード」と呼ばれる。豊かな情報に囲まれ、視界が開けたはずの現代社会で、正確な意味が明らかではない言葉が幅をきかせる現象。背景に何があるのだろうか。「バズワード」一見専門用語のように見えるがそうではない。明確な合意や定義のない用語のこと(インターネット上の百貨事典「ウィキペディア」による)バズ(buzz)はもともとはハチがブンブンうなる様子をあらわし、ざわめく、さわがしいなどの意味もある。バズワードは世間で騒がれている意味が不明確な言葉。同辞典は「言葉だけが先歩きして広まることも多いため、事情を知らない多くの人は価値のある言葉として捕らえてしまうこともある」と注釈する。「web2.0」「ブロードバンド」「ユビキタス」などが代表的な例としてあげられている。バズワードは新語事典にも登場するが、英語ではそれほど新しい言葉ではない。1960年代にも科学用語を使った難解な言葉が流行し、「大衆を惑わすバズワード」と問題にされたという。

'06,9.5.朝日新聞