散歩道<1199>a

                         プラド美術館展・観ての感想

 8月末、プラド美術館展を見る、作品全体的には人物が中心で、重厚な観じのするものが多い。16〜17世紀の西欧の王室で書かれたもので、幼少の皇女、王妃、国王の肖像等である。どの自画像も写実そのもので写真を思わせるものである。歴史上の神話に基ずいた絵や歴史上物語もある。ビーナスの絵など、そこでは全体に赤や青、白を基調に明るい感じがする。全体に黒を基調にした衣服が多いためか、華やかさよりもより重厚さが感じられる絵になっているのだろう。黒を絵に描く難しさは何だろうと前から興味をもってみていたが、光の強弱や角度、風そんなもの要素が絡んでいるのかもしれないと思った。背景が黒の絵はどっしりした感じを抱かせる。当時のイタリア、スペイン、フランス、プロシア、イギリス王国同士の政策結婚など自然に行なわれていたため、若くして他国へ嫁ぐ運命を背負っていたと思われる皇女を、親としての子供への愛情から数多く、きれいに、華やかに描くよう要請されたであろう画家のことなど考えて見た。特に年寄りの顔のしわや、そこに表現されている苦悩の感じが実に生ま生しい。当時は生と死が近くに描かれているように感じる。それほど人自身も強く生きれる保証はなかったのかもしれない。当時描かれた生物画も正確そのものに描かれてはいるが、生き生きという躍動感を感じるようなところはないように思う。背景が真っ黒からくる印象とも思われる。やはり人物の絵はいつ見てもひきつけられ好きです(明るい方がもっと好きだが)。特別よく知られた絵がなかった?ためか、正直な所、文章にするには難しい美術館展であった。

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備考:以前に指揮者の佐渡さんが、黒の描写に興味を持っているという話を聞いた記憶を思い出した、散歩道<420>